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 出産後の新生児家庭訪問の際、保健師さんから気になる言葉を掛けられました。「案外、結婚後の中絶が多いのよね。家族計画はしっかりとね!」子どもを産んだ後、予想外の妊娠で中絶を選択する夫婦がいるとのことでした。

 気になってネットで厚労省のデータを探してみたところ、40代の中絶件数は年間15,896人。出産件数52,849人。40代で妊娠した人のうち4人に1人くらいが中絶してるってことです。ちなみに、30代前半の中絶件数は31,481人、出産件数334,906人。30代後半では中絶件数は28,887人、出産件数211,021人。どちらも妊娠した人の1割弱が中絶していました(平成30年度、衛生行政報告例、人口動態調査より)。

 この話はしばらく忘れていたのですが、最近再び思い出しました。それは学生時代の先輩(40代)が中絶したからです。私はその旦那さん(40代)も知っています。仲の良い夫婦で、お子さんにも恵まれ、とても幸せそうな家族に見えました。先輩はもう1人子どもがいても良いかなと思っていたのですが、旦那さんは経済的に子どもは1人で十分だと思っていた…という家族計画の相違は、今回の妊娠時に発覚したそうです。先輩はギリギリまで中絶を渋ったのですが、旦那さんの再三の説得で折れたとのことでした。今回妊娠してしまったのは、避妊をしていなかったからだそうです。旦那さんは子どもがいらないのに避妊しなかったの!?妻の体と心を傷付けることを分かってなかった!?一連の話を聞いて、私の頭の中はパニックになりました。女性は閉経するまで妊娠する機能が備わっているので、セックスするなら避妊しないと妊娠してしまいます。なぜこの認識がないのか…。先輩は第二子を想定していたから避妊しないことを受け入れたのでしょう。先輩は旦那さんへの信頼感が下がってしまい、また中絶したことによる喪失感も大きすぎて、今は体調を崩しています。

 中絶を夫婦で決める前に、もし専門家に相談できてたら、少しは気持ちが救われたんじゃないか…医療機関に相談する他に「なごや妊娠SOS」という電話相談があるそうです。
https://ishikai.nagoya/nagoya-ninshinsos/
こういう電話相談は未婚女性がおもな対象だから関係ないと思ってましたが、予想外の妊娠もあるから、結婚してても知ってた方がいいです。

 おそらくほぼ全員の夫婦が結婚前後に家族計画についての話をすると思います。まずそこで子どもが「いる/いらない」と「いるなら人数」はちゃんと話し合った方が良いのだなと思いました。またそれだけでなく、環境の変化毎に家族計画の話をする機会を持つことも大事だなと思いました。

 子どもへの性教育の必要性が言われていますが、大人こそ正確な知識や互いの十分な納得と合意を持つのが必要じゃないかと思います。


2020年2月号


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