PAKUっ子特集アーカイブ

天白の子育て 平成の変遷

 もうすぐ平成が終わります。天白子ネットが誕生したのは平成13年4月。平成の中期~後期の天白の子育てをみつめてきました。この間、何がどう変わってきたのか…「天白区子ども子育てお役立ち便利帳」から探ってみました。


21世紀のはじまりは、ネットワークづくりから


 昭和の時代から天白では、子育てを応援する地域密着のグループがたくさんありました。子育てサークル、幼児教室、子ども文庫、自然遊びなど、それぞれが自主的に活動していたのですが、グループ同士の横のつながりや、行政等との連携はできていませんでした。21世紀になろうとする平成12年から行政も地域もつながろうという呼びかけが始まり、翌年、市民主体で天白子ネットが立ち上がり、地域の活動を紹介する目的で「天白区・子どもに関するグループ紹介」や「天白子ネット通信」が発行されました。いつどこで、どんな活動や親子が集まれる機会があるのか、どんな子育て支援策があるのかが一目でわかるようになり、天白は子育てしやすい町だと評判になりました。

 平成13年4月 天白子ネット発足。
 平成13年7月 「天白子ネット通信」創刊。
 平成13年9月 「天白区・子どもに関するグループ紹介」創刊。
 平成16年8月 「天白子育て情報通信PAKUっ子」に改称。
 平成20年11月「天白区子ども子育てお役立ち便利帳」に改称。


子育て支援活動の変遷


 「グループ紹介」創刊号には、民間36団体、行政2事業、主任児童委員の親子サロン5カ所を掲載しました。そのうち、今年度版まで19年間掲載されている民間団体は16もあるんですよ。当時は親子で集まってみんなで運営しながら一緒に遊ぼうという子育てサークルの活動が盛んでしたが、現在はひとつもありません。

便利帳に掲載した天白区内の団体の推移



親子の居場所づくりの活動へ


 平成の子育ては、親子が孤独に孤立した「孤育て」になったと言われています。少子化が進み、公園に行っても誰もいなくて、近所で同じ年頃の親子と出会う機会が減り、相談したり頼れるような地域のつながりも薄れ、母親がワンオペ育児に疲れきっている…というのです。転勤族の多い天白でもその状況はいち早く子育て支援者に共有され、各団体の得意分野を生かした親子の出会いの場づくりが進みました。遊びを主体とした年齢別の幼児教室が各地にできました。主任児童委員のサロンは市内でも先駆けて全学区に開設されました。保育園や幼稚園の園庭開放やプレ幼稚園も進み、親子は多様な選択肢の中から自分にあった場所を選んで、子育て期を過ごすようになりました。さらに近年は地域子育て支援拠点という常設で無料の場所が名古屋市によって中学校区に1カ所ずつ整備され、「そこに行けばいろいろ遊ばせてくれる」環境ができました。一方、育休明けで職場復帰する方が増えたため、参加するお子さんの低年齢化が進み、0歳~1歳過ぎが中心になってきて、支援の内容も変化していきました。


育休、復帰、保育園利用へ


 国の調査では平成13年、保育所等を利用している1、2歳児は約20%でした。育休制度が整い共働き家庭が増える中、10年後の平成23年には31%、平成30年には47%と、半数近くが3歳未満から保育所を利用するようになりました。待機児童問題が深刻化する中で保育の制度もどんどん変わり、天白区内でも毎年のように保育園が増設されました。


天白区内の保育園、幼稚園等の数(便利帳掲載数、分園除く)



未就学児の状況(全国)  H13とH30の比較



時代の流れで変わるもの、変わらないもの


 時代の変化は子育て環境や教育制度にも大きく影響し、今迄の経験やよかれと思ってやってきたことが通用しないような変革が起こっています。先が見通せない不安からか、「こうすべき方法」「より良いもの」を「はやく」求める焦りにも似たニーズを、子育て支援の現場で感じることもあります。でも、目の前の小さな子どもを見てください。時代が進んでも子どもの成長の基本は変わりません。この時期の子育てライフに大切なこともそう変わらないからこそ、地域に根ざした地道な活動が連綿と続いてきました。

 便利帳やPAKUっ子カレンダーをじっくり見てください。子育てを応援しているさまざまな人が天白にはたくさんいます。そこに行けば、同じくらいの子どもを育て互いに成長を喜び合ったり、悩みをわかりあえる仲間、気軽に声をかけてくれるなじみの人、話を聞いてくれる大人、子どもとの関わり方や遊びのヒントをさりげなく教えてくれるプロ、気になることを相談できる専門家もいます。さらに子どもの育ちに欠かせない環境として豊かな自然、絵本や文化にふれあえる場所がすぐ行ける範囲にあります。

 「天白で子育てしてよかった」と、来る時代でも変わらず実感できるような地域であり続けられるようみんなで協力しあっていきたいと思っていますし、そんな地域に住んでいることを最大限、活用してほしいなと思います。

2019年4月号 お役立ち便利帳 子育て支援 保育園 幼稚園


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